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2007年04月28日

不器用な彼女のお礼

椅子に座って楽器を練習している彼女の表情に
少し焦りが見られるようになった。

彼女は5年生だけれども、
後から入った4年生の方が器用で上達が速いという現実を
目の当たりにする場面が増えてきたからだ。

一週間も前から練習してきた曲なのに
彼女は4小節吹くのがやっと。
でも3日前に入ってきたピアノの上手な4年生は
まったく間違えずに、もう最後まで演奏できる。
「先生!聴いて!吹けるようになった!」
そう嬉しそうにわたしのところへ来る4年生がいると、
必ず、練習する手をとめて、じーーーっと見ている。

どんな気持ちなんだろうと思うと苦しくなる。



毎回彼女にはマンツーマンで教えるけれど、
レとファの指づかいが似ているのでやりづらいの、と言う。

レとファの指づかいは、そんなに似ていないのだけれど、
彼女にとっては似ているのだ。


「すぐ忘れちゃうんだもん。」


なかなか練習が思い通りにいかないと、彼女はそう言うようになった。
彼女は練習以外の時にも、「忘れる」という言葉をよく使う。

なんて声をかけたらいいのか迷ったけれど、
本当のことを言った。


「何回忘れてもいいんだよ。何回も教えてあげるから。
 先生は、○○○(彼女の名前)と一緒に練習できるのが楽しみで
 毎日学校に来てるんだよ。
 だから毎日先生に会いにクラブに来てくれる?」

「うん。来るけど。あのさ・・・・・・家、どこ?」



話はわたしの家の場所へとそれていった。



昨日の放課後、彼女が職員室にきて
魚のマスコットをくれた。

「これ、昨日作ったの。」



不器用な彼女が、一生懸命に作ってくれた魚のマスコット。

マスコットの裏には
わたしの名前とハートマークの刺繍があった。






水色のフェルトで作ったお魚さん。
   ↓



裏側には秋の名前とハートマーク。
   ↓











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